『国宝』を観に行く。
公開から随分時間がたったけど、ずっと気になっていた映画。
ロングランが続いていると知って、一人でシネコンへ出掛ける。
空席が多いかとおもいきや、文化の日ということもあってか、ほぼ席は埋まっていた。
時間が苦にならない
上映時間 2時間55分。
これほど長い映画を観たのはいつ以来だろう。
驚くのは、全く時間が気にならなったこと。
無心でポップコーンを頬張りながら、最後まで歌舞伎の世界に引きづりこまれていった。
例えが稚拙だけど、ゴッドファーザーくらい見ごたえがある。
ニュー・シネマ・パラダイスとか、人生のドラマが詰まった映画。
(ゴッドファーザーのPart1も、上映時間 2時間55分)
俳優陣が完璧。
主演の吉沢亮は見事。彼以外の配役は考えられない。最優秀主演男優賞確定でしょう。
横浜流星、華がある。こちらも最優秀助演男優賞確定では。
脇を固める渡辺謙、寺島しのぶ、永瀬正敏。
いつもの怪演、田中泯。
贅沢すぎます。
幼少期を演じた子役陣も、素晴らしかった。
個人的に心に残る映画は、ヒロインか子役が良い場合が多い。
表情ゆたかな、黒川想矢。
品がある、越山敬達。
目が印象的な、根本真陽。
あとは森七菜、存在感があった。
男の子は二人とも、梨園の御曹司かとおもったけど違ったみたい。
生き生きとした演技でした。
ストーリー、美術、映像、すべてにおいて非の打ち所がない。
きっと映画賞を総なめにするだろう。
李相日×吉田修一
◉ 監督:李相日
李相日監督の『フラガール』に涙して以来のファン。
特に吉田修一原作の『悪人』を観て、衝撃を受けた。
映像美、ドラマ性、俳優への視点など、すべての要素が絡み合う。
日本映画として最高レベルに達しているのでは。とエラぶって越に入った覚えがある。
あまり多作ではないので、新作を毎回楽しみにしている、数少ない監督の一人。
仰々しくなく、エッセンスが凝縮されていて、気取らず鼻につかず、エンタメ感もある。
誰もが胸を打たれる映画らしい映画を撮る監督だなと勝手に感じている。
◉ 原作:吉田修一
山本周五郎賞、芥川龍之介賞、柴田錬三郎賞など、数々の受賞作を書いている。
『国宝』は、芸術選奨文部科学大臣、中央公論文芸賞を受賞。
自分は『悪人』と『パーク・ライフ』くらいしか読んでいないけど、いつか作品を読み漁りたい。
映像化される作品が非常に多いことも、小説がいかに魅力的かを物語っている。
作風もディープなものから、軽やかなタッチのものまで幅広い。
そしていつも、しっかりと心を掴まれる。
李相日監督とは、『悪人』『怒り』『国宝』で組んでいる。
瀬々敬久監督の『楽園』も見応えがあった。
個人的には『横道世之介』が愛くるしい。
この作品で、高良健吾が好きになった。
何かを忘れさせてくれる映画
映画は、どこかに連れて行ってくれる。
日常を忘れさせてくれる。
夢をみさせてくれる。
怒りや悲しみを覚えることもあるけど、それもまた人生。
スクリーンで良い映画を見るたびに、もっと映画館へ足を運ばなくては。
と毎回おもいつつも、家にこもって、サブスクばかり観てしまう。
明日の朝、映画を観に行こう。
THE BLUE HEARTS「夢の駅」
本当の勇気を教えてくれるような。
帰り道には昨日までに見た悲しい場面を忘れてしまうように。
これからも映画をみつづけるだろう。